盆栽の種類
盆栽の定義は人により違うかもしれませんが、鉢の中で育つ植物は盆栽と呼べると思います。
以下に代表的な種類を紹介しますが、ほんの一部に過ぎないので自分の好きな樹を盆栽として育てるのが一番だと思います。
黒松
特徴
盆栽の代表的な樹です。荒れた幹、濃い常緑の葉、強い生命力から男松と呼ばれます。岩場や海岸など過酷な環境でも育つので初心者でも育てやすい樹です。
五葉松
特徴
ゴヨウマツと読みます。五本の葉をつけることから五葉松。黒松と比べ上品な雰囲気を醸し出します。もともと、高地性の樹であるため特に若い樹は育成が難しいとされています。
赤松
特徴
黒松との比較で、葉の色が薄く柔らかく女松と呼ばれます。黒松との簡単な見分け方は葉の先端に手を当てて痛かったら黒松、柔らかかったら赤松になります。
真柏
特徴
シンパクと読みます。幹が曲がり、ジン・シャリを楽しめる樹です。昔は盆栽といえば松でしたが、今や真柏が主役に踊り出た感があります。
杜松
特徴
トショウと読みます。松の名が入っていますが、檜(ヒノキ)科となります。短い葉で力強さが魅力です。ジン・シャリを楽しむことができます。
杉
特徴
樹形はほぼ直幹になります。成長が早く初心者でも育てやすいです。半面、見栄えをよくするための枝や葉の形を整えるのは、難しい面もあります。
桧(檜)
特徴
ヒノキと読みます。杉同様、直幹が多いですが模様木もあります。葉が柔らかいため杉とは違った魅力があります。
桜
特徴
最近では旭山桜が人気ですが、種類が多く、それぞれ違う雰囲気があります。家で花見もできるので、一本は手元に置いときたい樹です。
梅
特徴
盆栽では野梅種が好まれています。園芸品種は数百種類あるので、好みの梅を選ぶこともできます。開花時のいい匂いがすると春を感じられます。
桃
特徴
盆栽では花桃と呼ばれる種類が用いられることが多いです。白・ピンク・赤など鮮やかな花を楽しめることができます。
藤
特徴
4月くらいから薄いむらさきの花を咲かせます。美しい姿にするには、ある程度、大きく育てる必要がありミニ盆栽には向きませんが、開花の時期が楽しみな樹です。
木瓜
特徴
ボケと読みます。盆栽では花の少ない冬の時期に、花を楽しめる樹です。濃い赤の花が目を引きます。
長寿梅
特徴
梅の名がついていますが、木瓜の仲間です。四季咲きなので、年何度も花を楽しめます。木瓜に比べ花が小さく、小さい樹に多くの花がついているのが見所です。
海棠
特徴
カイドウと読みます。林檎の仲間なので、秋に赤く小さなリンゴのような実を楽しめます。花もきれいなので一年間楽しめる樹です。
後述のヒメリンゴを育てる際、海棠を近くに置いておくと姫リンゴが結実し易くなります。
姫林檎
特徴
ヒメリンゴと読みます。海棠同様名前の通り林檎の仲間です。海棠よりも大きな実をつけるので、海棠は花物盆栽、姫林檎は実物盆栽に分類されることもあります。
姫リンゴのみでは、実が付きにくいので、開花の際は近くに海棠を置くと結実しやすいです。
鎌柄
特徴
カマツカと読みます。木の材質が固く鎌の柄に使われたのが名前の由来です。春に小ぶりの可憐な花を咲かせ、甘い香りが漂います。秋の紅葉、冬は赤い実を鑑賞できます。
梔子
特徴
クチナシと読みます。白い花を咲かせると甘い香りが漂います。花は一重咲きと八重咲きの物があります。
実は食紅として利用されたりします。
金豆
特徴
キンズと読みます。名前から、縁起物とされています。ミカンの仲間で、冬の間黄色の実をつけます。常緑の濃い葉と多様な樹形が魅力的です。
老爺柿(老鴉柿)
特徴
ロウヤガキと読みます。正しい漢字は老鴉柿ですが、老爺柿の方が変換が楽なのでこちらの漢字を使用している方も多いです。
盆栽に使われる柿は他にもありますが、実の付きが良く、育てやすいことから人気があります。種から育てることも容易なので初心者にもおススメです。
花梨
特徴
実物盆栽の王様と呼ばれることもあり、大きな実をつけるだけでなく、可憐な花、美しい紅葉など見所の多い樹です。実生から実をつけるのは20年以上かかります。
真弓
特徴
秋に赤~ピンクの実をつけ、裂けるように実が見えるようになります。他の実物とは実のつけ方が違うため一鉢手元に置いときたくなります。
百日紅
特徴
さるすべり と読みます。読み方は猿が滑るほど滑らかな幹から、漢字は夏に長く楽しめる赤(多くはピンクですが)の花が名前の由来です。
紅葉
特徴
盆栽ではヤマモミジなど種類が多くあります。後述の楓も同じ仲間といえます。秋だけでなく春の赤い芽出し、新緑~紅葉までの葉の変化、細かな枝ぶりが魅力です。
楓
特徴
盆栽ではトウカエデが多くみられます。水切れに注意すれば比較的育てやすい樹なので、初心者にもおススメです。
欅
特徴
ケヤキと読みます。この樹の人気の樹形は箒(ホウキ)立ちです。細かな枝ぶり、紅葉が魅力です。素朴で派手さは無いものの、ミニ盆栽では存在感抜群です。