真柏(シンパク)育て方 まとめ

シンパク育て方
シンパク育て方

真柏の入手方法

真柏(シンパク)は、ジン、シャリを楽しめ、比較的育てやすいことから人気の樹となっています。

人気の理由の一つは、ミニ盆栽から大品盆栽まで幅広い商品が揃っていることです。商品の値段も幅広く有名な盆栽(文字通り名前がついている盆栽もあります。)になると数千万以上の価値があり、美術品として収集されている人、団体もいます。

盆栽家にとって夢のある話です。

自分の育てた真柏が子供、孫の代に引き継がれ徐々に価値を高めていくこともあります。

このサイトでは、高額な盆栽を紹介することなく手ごろな価格で入手する方法、育て方をお伝えいたします。

物販で有名なAmazonや楽天だけでなく盆栽販売を行っているサイトのほとんどは取り扱っています。

また、メルカリ、ラクマなどのフリーマーケットやハンドメイドのアプリから入手できるでしょう。

近くに盆栽園や盆栽市、愛好家の集まりが開かれているのであれば、その場で購入することもできるでしょう。

真柏の増やし方

前回のまとめで紹介した黒松は実生から育てる方法を紹介しました。

しかし、真柏は主に挿し木で増やす方法が主流です。(取り木も可能ですが、時間がかかります。)

種から育てる方法もあるかとも思いますが、地植えした真柏でないと花はつきにくく私も種を見たことは無いです。(地植えした真柏の花は5月頃咲きますが、種は見たことがないです。)

挿し木の時期

気温が上昇し、安定した気温になる4月頃が挿し木の時期です。

基になる挿し穂は6年以上は育てた真柏からとることが多いです。若い樹からとる挿し穂は活着率が低いように思います。

挿し木の方法はこちら⇨

ジン、シャリの作り方

ジン(神)は枝の一部、シャリ(舎利)は幹の表皮がはがれ白色化した状態を指し、緑の生命力と白骨化(死)との対比を同じ樹で表現でき、小さいな盆栽であっても時間軸を感じることができます。

ナイフや電動工具を用いて人工的にジン、シャリを作る盆栽家も多いです。

ジン、シャリを人工的に行う時期

時期的には、まだ休眠期の2~3月初旬が良いと思います。

夏の成長期に行うことは樹へ負荷がかかるだけでなく、表皮をはぐ作業なので病害虫への防御が低下し最悪枯れてしまう可能性もあります。

刃物だけでなく、薬品を使用して白骨化をする人もいると聞きますが、当方は行ったことがありませんし、おススメできないです。

注意点として人工的(特に電動工具使用)に作ったジン、シャリは見た目にも人工的だと感じることが多いです。樹に負担がかかる作業なので、真柏だからとジン、シャリ作りにこだわる必要は無いように思います。

針金をかけ曲げていき年月が過ぎると自然と一部舎利になることがあります。針金掛けも人工的だと言われそうですが、自然でできたジン、シャリの方が個人的に好きです。

真柏 芽摘み

真柏の樹形を乱さないようにこまめに芽摘みを行う必要があります。

特徴を生かし葉の形が丸くなるように、飛び出した芽を手で摘んでいきます。

真柏の芽摘みはこちら⇨

真柏の剪定

芽摘みだけでは、枝、幹の形は変わらないため剪定作業が必要です。

真柏剪定の時期

真柏の剪定は休眠期の2~3月初旬が良いでしょう。

特に樹形が変わるほどの強剪定は樹への負担が大きいため、休眠期に行いましょう。

真柏の針金掛け

真柏の特徴は捻れた幹にあります。腰高にならないように根元に近い位置から曲がった真柏の方が価値があるとされます。

真柏の針金掛けの時期

できるだけ根元付近から曲げるためには挿し木後発根定着した翌年の2~3月初旬が適期です。若い樹ならそれ以降の梅雨時期までなら可能です。

針金掛け後、3か月くらいで曲が付いてきます。夏の成長期は、針金が食い込まないように注意して、針金を外すことも必要です。

この作業を、樹が若いうちは毎年行います。4~5年後に幹が太ってくると幹を曲げるのは、大変です。挿し木5年以降は無理に幹を曲げると樹を傷める恐れがあります。5年目以降になると幹より枝の針金掛けを行ったり、剪定を行う方が良いでしょう。

真柏の針金掛けはこちら⇨

植え替え、水遣り

水切れしないよう特に夏場はたっぷり水遣りを行います。鉢の底から水が流れ出すくらいは行いましょう。

回数は12~2月は2日に一度、3~4月は毎日一度、5~9月は一日2回(朝、夕)10月~11月は一日一度が目安ですが、気温、天候により土の表面が乾燥しているようなら水遣りを行います。

植え替えの目安は2年に一度の頻度で行います。

水遣りの際、鉢の底から水が流れないのなら、根が詰まってきている証拠です。根腐れが起きないように、上記の頻度にかかわらず植え替えを行いましょう。

用土

植え替えの際の用土は、赤玉土に砂を混ぜたものが、排水も良いかと思います。

地域により気候が違うので、混合割合は調整が必要ですが、降水量の少ない地域や水遣り時間がそれほど取れないのであれば、水持ちのよい赤玉土の割合を半分以上に増やしましょう。

消毒、肥料

それ程、病害や病虫の被害はない樹なので、特別な対処は無く他の盆栽の消毒に合わせ定期的に行います。

肥料に関しては、若い樹の成長時期(夏場)に置き肥を設置しますが、施肥をしなくても特に問題は無いです。ただ、成長を早めたい場合は使用しましょう。