老爺柿(ロウヤガキ)育て方まとめ

実物
ロウヤガキ育て方

漢字で老爺柿または老鴉柿と書きます。

柿の中では、小さめの実が多く付き、育てやすいことから人気の樹です。

秋の落葉と赤くなっていく実が、郷愁を誘います。

ロウヤガキを増やすには?

ロウヤガキは実生からと根伏せで増やすことが容易です。

挿し木、取り木も可能です。(取り木は表皮剥離しても、再度皮がまいてくるため失敗することもあります。)

水切れに注意すれば、病害虫、暑さ、寒さに強いので育てやすいです。

実生で増やす方法

冬季に取り蒔きをすれば、翌年夏発芽します。

発芽率が高く、一度に増やせること、樹形をこのみにできることがメリットです。

デメリットは、雌雄異株といって雄木と雌木がうまれることです。実をつけるのは雌木ですが、花をつけるまでどちらか判別困難です。育ててみたが雄木だった・・・となります。

ただし、雄木がなければ実が付きにくいので雄木も数本は手元にある方が良いです。

実をつけるに5年程度かかるためすぐに結果を求めることはできないのもデメリットです。

実生からの育て方はこちら⇨

根伏せで増やす方法

根伏せは植え替えの際に出た根を利用できること、発芽率が高いこと、雌木を確実に手にすることができることがメリットです。

また、実生より早く花、実をつけるので早く結果を出せること、根の曲が最初からついているのもメリットです。

デメリットは、水切れに注意が必要なことです。これに関してはミズコケを使用すれば解決です。

根伏せの時期

根伏せは3~4月ころが適期です。植え替えの際に雌木の根を使用します。

根伏せについてはこちら⇨

挿し木で増やすの方法

実をつける程度の育った雌木を挿し木します。

メリットは着床さえすれば、一度に多くの素材を手にできること、雌木を確実に手に入れれること、実生より早く花、実をつけることができることです。

デメリットとしては、着床率が今一つなことと、根元から曲をつけるのがやや困難なことです。

挿し木の時期は?

時期的には気温が上昇し入梅までの3月~6月が適期です。

挿し木の方法はこちら⇨

剪定の時期はいつ?

太い枝などの強剪定は休眠期の1~2月が適期です。

徒長した枝の剪定などは、5月頃に行うのが良いです。

生命力の強い樹なので夏でも剪定は可能ですが、花芽まで切ることになるため樹形を崩す徒長枝だけ切る程度で良いでしょう。

針金掛けはいつ?方法は?

剪定後の5~6月が適期です。針金を外すのは、11~12月頃行います。

成長が早い樹なので、針金が食い込むようなら上記にかかわらずに外した方が良い場合もあります。

針金は、アルミのやや太めの針金を使用します。特に実生から育てるときは、成長が早いため細い針金では思った曲が出ないこともあります。

用土・肥料・水やりはどうする?

使用する用土

実生から育てる場合は、水持ちが良いように赤玉土だけ使用しています。

実生3年後からは、水はけがよくなるよう砂を2~3割程度混合していきます。

挿し木、根伏せでも3年以降は、砂を混ぜていきます。

肥料の時期

針金掛けの作業が終わる6月頃から10月頃まで、施肥をした方が実が付きやすいです。

置き肥だけでもで良いですが、夏場は水肥を使用しても良いでしょう。

水遣り方法

ロウヤガキは水を好むので、鉢の底から水が流れるようにたっぷり水遣りを行います。

天候にもよりますが、12月~2月までは、2日に一度、3月~4月は毎日一度、5~6月は毎日朝夕の2回、7~9月は一日2~3回、10~11月は一日一度は水遣りが必要です。

消毒方法は?

病害虫に強いので、特別な対策は無いですが、風通し・日当たりの良いところに設置し、他の盆栽の消毒に合わせ定期的に消毒散布で大丈夫です。

植え替え時期はいつ?

2月下旬から3月が適期です。

ロウヤガキの根は成長が早いので1~2年に一度は植え替えが必要です。

上記にかかわらず、水やりしても、鉢の底から水が出ないようなら、根が詰まっているので早めに植え替えが必要です。

根伏せを行う場合は、4月以降に行っても良いかと思います。