ヒネム 育て方
前回までの育て方ページは王道の盆栽の育て方でしたが、今回は、ヒネムを選びました。
フリマアプリで盆栽を販売していますが、ヒネムの人気があるのに少し驚いています。(庭木用に買われる方もいるようです。)
ヒネムは春と秋の2回赤い花を咲かせます。(正確には赤いのは雄しべらしいのですが・・・)
ヒネムは本来横向きや下向きに開花するそうなのですが、当方のヒネムはネムノキのように上向きに咲きます。
天候により閉じたり開いたりする特徴的な葉の形も魅力的です。
ヒネムの増やし方
ヒネムは、実生からと挿し木から増やすことができます。
実生で増やす方法
実生から育てるメリットは、発芽直後の時期から根元に曲をつけることができることと、一度に多くの素材を作れること、発芽自体楽しめること(発芽直後から特徴的な葉の形です。)などがあります。
反対にデメリットとしては、育てるのに時間がかかり、花を楽しむまでの育成の間に枯れてしまうことも多いことです。
方法は、庭木レベルで大きく育てたヒネムは秋の開花後しばらくすると、実をつけます。
上の写真の状態より、しばらくすると実が茶色くなってきます。
さらに待つと、裂けるように実が割れ中の種が見えるようになります。
裂ける少し前くらいの時期に、種を採取採取します。
小さな黒っぽい種が数個入っているので、取り出し、しばらく水につけます。
赤玉土に取り蒔きすれば、春には発芽してきます。
挿し木で増やす方法
挿し木は、4~5月に行います。
挿し穂は、細すぎても太すぎても活着は今一つです。
適度の枝を切り、葉の数を減らした後に挿していく先端をナイフなどでV字に切り込みます。
切り口を水に1時間ほどつけて、いつものようにルートンを使用します。
鹿沼土(無ければ赤玉土でも大丈夫です。)に挿していきます。
用土、肥料
挿し木の際は、水持ちのよい鹿沼が成績が良いようです。
鉢上げ後は、水はけがよくなるように、鉢の底は小石、その上の土は鹿沼または赤玉に砂を2割ほど混ぜ込みます。
肥料は、花が終わった後に油粕を2個くらい置き肥します。
水遣り
水切れを起こさないように、こまめに水遣りが必要です。
夏(6~9)の間はできれば朝、昼、夕の3度行う方が良いです。
冬(12~2月)は1~2日に一度。
その他の時期は、毎日朝、夕の水遣りを行います。
植え替え
ヒネムの植え替えは、少し気温が上昇する3月頃が適期です。
植え替えの際、根を切りすぎると枯れる恐れもあるので、育成段階のヒネムは植え替えの際、1/3程度~半分くらい根を残し深めの鉢で管理した方が良いでしょう。
剪定
ヒネムの枝は多くは無いですが、伸びやすいので、2月~3月の初旬に剪定を行います。
樹形を見ながら、徒長した枝を切り込む程度で良いかと思います。
針金掛け
ヒネムの樹形として、直幹、模様木が多いかと思います。
曲をつけるなら、実生なら3~4年位で、挿し木なら挿し木活着後の翌年には行います。
針金掛けの時期的には、4~5月頃が適期です。
幹が太った後では曲げにくくなります。
使用する針金は、アルミを使用します。成長期に針金が食い込まないよう注意します。
秋に針金をはずします。