欅 ケヤキの軸切り挿し芽
軸切り挿し芽を行う理由は、立ち上がりが低い盆栽を作れるからです。
欅 ケヤキ は箒(ほうき)立ちと呼ばれる、直幹で細かな枝に葉を多くつけるように仕上げるときれいに見えます。
しかし、直幹のため立ち上がり(枝の分岐部)が高くなり間延びした印象になることがあります。
ある程度育てた後に、取り木で立ち上がりを低くすることもできますが、取り木は失敗することもあり、育ててきた樹を傷めてしまうリスクがあります。
軸切り挿し芽にすることで、後々のリスクを抑えて立ち上がりの低い盆栽を作ることができます。
軸切り挿し芽の時期
春になると、芽を出してきます。4月頃から十字の葉が開いてきたら軸切り挿し芽ができるようになります。
下の写真は昨年秋に取り蒔きした欅です。
今年の冬は暖かかったので、例年より早く2月中旬くらいから芽が出てきました。
軸切り挿し芽の方法
十字葉に開いたケヤキをスコップで、根から掘り起こします。
写真のように、子葉が落ちていることもあります。
使用する道具
軸切りに使う刃は薄く清潔なものを使用する必要があります。
ハサミよりもカミソリやカッターナイフを使用すると良いでしょう。
切る位置は子葉の少し下(1センチ程度下)を切ります。
子葉が無くても、子葉のあった位置は跡が残っているので特に問題はないです。
切った後は、水を吸わせるため、切り口を水に漬けます。
30分位すれば、次の工程に移ります。
土に挿す
挿し木などにはバーミキュライトがよく使われます。
昨年バーミキュライト使用し挿し芽成功しました。・・・が、バーミキュライトでなければならない理由はないと思います。
そこで今回は赤玉土と鹿沼土に挿していきたいと思います。
下の写真は鹿沼土に挿した所です。
挿した後は、風に当たらないところで保管します。
当方はビニルハウスで管理します。根が張ってくる6月くらいから外で管理します。
昨年は、バーミキュライトに挿して5本中3本活着しました。
今回、赤玉土と鹿沼土に挿してどの用土が挿し芽に適しているのか試してみます。
夏頃結果を報告します。